こんにちは、しゅんまるです!
今回は「工場で働くあなたへ」と題しまして、2回目の「工場シリーズ」をお送りしたいと思います。
前回、【工場で働くあなたへ】再発防止対策の考え方、教えますで少し説明したんですが「QCストーリ―的解決法」というものを使いました。
この「QCストーリ―的解決法」の中で実は一番大事な考え方として「現状把握」があります。
そこを今回はお話していきたいと思います。
なぜ、大事なのか?ここを軽率に考えるとどうなるのか?それぞれ解説していきます。
Contents
【重要】問題解決のための「現状把握」とは?
教科書通りの言葉で言い表すこともできるのですが、それでは僕が解説する意味がないと思うので(実は自信がないだけ…)
簡単に説明しますと「現認すること」です。
どんなジャンルでも使える思考
以前、再発防止で説明しましたが 、フローでいうと赤色の囲み部になります。
現状が一体どうなっているのか、「現認」することが現状把握になります。
現認とは
現認とは
実際にどうなっているのかをいろんな角度から認知することである
データ、現象など数字で見えるもの、目に見えることを認知すること
「3現主義」という言葉の一つで「現地、現物、現認」という3つの「現」をもじってつけられた言葉としてもよく現場で使われています。
なぜ、現状把握が大事と言われているのか?
なんで現状把握が大事とされているのか?それは現状がわかっていないと次のセクションの「要因解析(原因追及)」がまったく的外れな展開になってしまうからです。
ビリヤードでも手玉を突いた角度がたとえ0.5°違っていても離れていれば離れている分角度はドンドン広がっていき文字通り「的外れ」になってしまいますよね
そういうことなんです。
どうやったら現状把握ができるのか?
大事なことは2つです
- 事実をしっかり受け止める
- 再現性があるか
ということを重視してください。
事実をしっかり受け止める
当たり前なことかもしれませんが、実際に起きたことから逃げないことです。
例えば、
ボルトが取れた→「機械が壊れたのはこれのせいだ」と都合よく決めつけないということです。
「そうじゃないかもしれない?!」ということを常に考えることです。
あとよくありがちなのが、都合よくデータを使わないことです。
10日目は故障していないが20日目に故障したというデータから、「きっと気のせいだろう」とは思わないこと。
きっといつか良くなる、
いつの間にか直っているだろう
これはよくある勝手な解釈です。
はっきり言って、世の中にほっといて勝手に良くなることはありません。
常に何かしらの原因があるのです。
再現性はあるのか?
再現性とは
「そこ」で起きたことはもう一度同じことをしても再現できることなのか?を確かめることである
極端な例だと、
ポイント
機械操作を誤ったことから故障したのなら、もう一度同じ操作をしたら壊れてしまうのか?を再現してみる。
人がミスをして品質問題になったのなら、もう一度同じことをして本当になるのか?を再現してみる。
そうして事実を確認したところで、本当に間違いないという確信がとれるのです。
そうしたら、ようやく「どうしてそうなったのか?」につなげることができます。
そうして次のセクション「目標設定」へと移れるのです。
問題解決へのポイント!
この現状把握というセクションは問題解決の中で一番大事なところで、一番時間を使って、一番頭を使うセクションです。
前回の記事にも書いた通り、人は意外と弱いもの。
事実を捻じ曲げてしまいがちです。
簡単なことならすぐに問題が見えてきますが、煮詰まってくると早く解決したがってしまい本来起こったことの事実を捻じ曲げてでも答えを出してしまいたくなってきます。
僕も昔はそうでした。早く結果が欲しくて行き当たりばったりで、「こう」だと決めつけておざなりにしていました。
しかし、それでは本末転倒です。 いずれまた再発します。
なぜなら現状把握が見当違いだと対策も、再発防止も見当違いなところを攻めていることになるから根本的な解決にはなりません。
時には心底悩んで悩んで、苦しいかもしれないけれど再発してしまったときのリスク、工数を考えたらそこでじっくり時間をかけて答えを出した方が圧倒的にコスパがいいのです。
まとめ
【工場で働くあなたへ】問題解決で悩んでいる人に贈る、2つのポイント!
として、お送りしました。
- 現状把握が問題解決において一番重要である
- 現状把握で大事なポイントは2つある
事実をしっかり受け止める
再現性があるか - 心構えとして事実は捻じ曲げない、苦しくても事実を見つめる
今回は本質的なことを解説しました。
なぜ「事例を使って詳しく説明しないか?」というと、僕はQCで悩んでいるときに事例ばかり追い求めていました。
ところが、事例をどれだけ探しても自分が今苦しんでいる状況の事例なんてどこにも載っていなかったんですね。
そこで、気が付きました。
「どんな教科書にも同じシチュエーションはないんだ」と。
なので本質的な事を学んで、身につけられるまで悩んで、実践していくしかないんです。
どうか僕のこの記事が悩んでいるあなたにとって解決の糸口になる、光が差すような記事になることを祈りまして、これで終わりにしたいと思います。
では、また次回お会いしましょう!
しゅんまるでした!
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